2010年 05月 26日
オムライスの思い出。
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学生時代、池袋にある文芸坐という映画館でアルバイトをしていた。
ここは97年3月に建物老朽化のため一時閉館していたが2000年12月に
新文芸坐としてリニューアルオープンしている。
映画館で、と言っても実はここには映画館2館の他にも小劇場も兼ねた
ル・ピリエやしねぶてぃっくという本屋、さらに「文芸坐の喫茶店」
という名前の小さなレストラン?もあった。お洒落とは程遠い池袋で、
しかも立地が歓楽街のど真ん中ではあったが夜はお酒も出す当時では
小洒落た店だった。文芸坐でアルバイトしていれば映画館は只で見放題
だし特に喫茶店では賄いも出るので映画好きな学生も多く働いていたし、
喫茶以外では役者さんの卵、映画監督を目指している人、映画関連の職
に付きたい人なども多かったようだ。
私はここの喫茶店でアルバイトをしていたのだが、ランチでの一番人気
はやはりオムライスで、次に文芸坐特製ビーフカレーだったように記憶
している。黒胡椒の効いた黒っぽいカレーで本当に美味しかったのだが、
映画館諸共潰れてしまった時に店長にレシピを聞いておけばよかった・・・
と今でも思うことがある。優しい人が多くて今まで経験したアルバイト
の中では一番気に入ってる場所だったな。
一番と言えばインパクトが凄かったという点でもそうだ。
歓楽街のど真ん中という立地のせいで出前に行く近所の店は殆ど全てが
女性なら足を踏み入れることは(一生に一度も)ないピンクな店ばかり。
初めての出前先はお隣のトルコ風呂(今はこの表現は駄目らしい)で、
届ける私が挙動不審の体で店前をうろうろしていたら従業員のおじさん
が大きな猫を抱いて外に出てきた。しかも猫と自分のパンチパーマの頭
をブラシで交互に梳かしながらの登場で、私は持っていたオムライスの
皿を落としそうになるほどびっくりしてしまった。恐そうだけれど根が
優しいのか、そのおじさんとは顔をあわせると二言三言お喋りをするよ
うになる。でもその店ももう無くなっている。
他にも色々なタイプの店があるんだなー、内容はよくわからんけど結構
なお値段なんだな、くらいのことは女の私でも当時理解した。
そして一番人気はここでもやはりオムライス。
色々な思い出があるけれど、オムライスといえば出前ってイメージ。
これでいいのか悪いのか・・・って気もするけれど。
このオムライスは確かこんなふうに盛り付けてあったな、という記憶を
頼りに仕上げたものだ。でもきゅうりは3枚だった気もするし、トマト
は二切れだったような気もするけれど。
by joanna-hoo
| 2010-05-26 00:00
| たべもの